掛け時計専門店|掛け時計ワールドのブログ

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いつも5時半?

   

時計屋なものでどこへ行っても、時計がまっ先に目にとまる。

立派な会社の玄関に「これ、ホームセンターで買ったの?」や、ホテルの広いロビーにビジネスライクな味もしゃしゃりもない掛け時計が掛かっていたりすると、がっかりしてしまう。

その反対に反社会的と称される○○総業さんの事務所に修理を依頼され出向いた時に(行くまで知りませんでした。念のため)、数百万円はすると思われる高さ 2メートルはあるドイツ製の旧いグランドファーザーズが、乱雑な部屋の片隅に止まったままホコリをかぶってひっそりと立っているのを見た時は、コンちく しょうと腹が立った。

そんなもんで、映画を見ていても時計につい目が行ってしまう。

感心するのは大好きな「名探偵ポアロ」

アガサ・クリスティのこの名作は、ケーブルテレビでよくやっているのでほとんどの作品は見てしまったが、当時(第一次世界大戦~二次にかけての頃)の時代考証の厳密なこととはため息が出る。

出てくる車やインテリアなどの大道具をはじめ、時計やはては薬のガラス瓶まで当時のまま。

特に時計は、マントルピースの上やベッドサイドの目覚し時計など、「うわー、これ欲しい」レベルの素晴らしいものがさりげなく置かれ、時にはそれが推理の重要なポイントになったりする。

ところが、先日封切りされたハリウッドの話題作を見に行った時のこと。

ドキュメンタリータッチの迫真に満ちたもので、ストリーも感銘を受けるものだったが、気になったのはまたしても時計。

主役の腕時計の時間がいつも同じ!

朝、出社しスタッフに「おはよう」とにこやかに挨拶している彼の、ちらりと写った時計によると5時半。

深夜のバーでも5時半。

始業は5時半からで、朝5時半まで飲んでいる、という事態も考えられないことはないが
いかにも不自然。

おまけに重役室には、革張りのソファにウォールナットの大きなデスクが置いてあるのに、壁にはおざなり程度に掛けたと思われる小さな掛け時計が1つ。

そんな会社、あります?

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