掛け時計専門店|掛け時計ワールドのブログ

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掛け時計は一生モノ??

   

現在、掛け時計や置き時計のムーブメントとして主流を占めているのはクォーツ。

年々精度も上がり、駆動音も聞き取れないほど小さく、単3電池1本で1-2年メンテナンスフリーで稼働するコストパフォーマンスの高いムーブメントです。

電気で動く時計として他にはLED(常時数字が点灯しているタイプ)時計がありますが、消費電力が大きいのでほとんどがコンセントにつないで使います。

大量生産により価格も1000円前後からと割安であり、アナログ、デジタルも含めほぼ95%以上の時計に使用されているクォーツですが、その寿命は長くて10年ほど。

残念ながら修理はできず、時計が止まってしまった場合は取り換えるしか方法がありません。

幸いにして、セイコーやシチズン、海外でもユンハンスなどの大メーカーはほとんどその仕様を変えることがないので、よほど古いタイプでない限り部品がないということは稀です。

また、部品がない場合でもムーブメントと一緒に、新しいムーブメントに適合した針に変えることを厭わないなら、元の針は使えませんがお気に入りの時計のフレームをそのまま生かすことも可能です。

これに対し、ぜんまいや分銅の重さを利用して動く機械式ムーブメントは、時間の正確さや稼働音(コチコチ音)はクォーツに劣りますが、3-5年に一度程度の注油をしてやれば4-50年の使用は問題なくできます。

故障が起こった場合も(ぜんまい切れが最も多いです)その部品の取り換え、修理が可能ですので、長い目で見れば購入時に出費がかさんだとしてもお得かもしれません。

個人的な話で恐縮ですが、私も50年以上前の製品ですが、自宅で2台の機械式掛け時計と1台の置き時計(いずれも日本製、すでに消滅したメーカーのものです)を使用しています。

7日に一度、30日に1度とぜんまいを巻く頻度は違いますが、3台とも時を打つ「ボン・ボン」(ボンボンと書きましたが、本当はもっと澄んだ高い音です)という音を聞くと、あわただしい気持ちが遠くに消えていき癒される思いがします。

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