パレルモの掛け時計
ヨーロッパの街には必ずと言っていいほど、旧い石造りの市庁舎や中心部の広場の教会の外壁に時計が掛かっている。
最近見た中で立派だったのは(もっとも、どの町の時計も圧倒されるほど見事なものが多いけれど・・)1185年建立のイタリア、シチリア島のパレルモの大聖堂の尖塔にかかっている時計。
建設当時の当時の姿ではないそうだけど、各時代時代にわたって丁寧に修復されたこの大聖堂の美しさは、大きさこそ及ばないが有名なミラノのドウォモを凌ぐものがある。
南国のパレルモらしくヤシの木の生い茂る中庭と、古代から文明の交差点と称されるパレルモを象徴するように、中東風の見事なレリーフが壁面いっぱいに彫られた教会がそれを囲むようにそびえたつ。
かてて加えて、地中海独特の雲一つない(たとえではなく、ほんとうに真っ青なのです)青空をバックにくっきりとそびえたつ尖塔の最上部に取り付けられたその時計を見つけた時、最初は飾りかと思えた。
恐らく、大聖堂を写真に撮る観光客はたくさんいても、カメラのフレームからははみ出すであろう大聖堂の端に、ニョッキリとそびえたつ尖塔のその天辺の時計をあんぐり口を開けて見とれているのは私だけ。
これが動いているとわかった時には、再度、感激!
ただ、そこはイタリア。ご愛嬌。
時計は大幅に遅れてはいましたが・・・・。