掛け時計専門店|掛け時計ワールドのブログ

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黒い森は時計のふる里

   

ドイツ時計産業の中心といえば、シュヴァルツヴァルト。

中西部に位置し、温泉で有名なバーデン・バーデンに隣接する澄んだ空気、緑豊
かな森と清流が流れる「黒い森」(密集して生えるトウヒの木によって、黒く見
える)と呼ばれるスイス国境に近い山間地帯です。

この地域では、その昔農家の冬の副業として鳩(カッコー)時計の生産から始
まり、現在に至るも掛け時計を中-心としてドイツを代表する「ユンハンス」「ヘ
ルムレ」「AMS」などの大小様時計メーカー、下請け業者が集まっています。

熟練工を大切にするマイスター制を持つドイツらしく、既に日本では生産されな
くなった精巧な機械式をはじめ、クォーツなどの時計の心臓部にあたるムーブメ
ントの一大産地でもあります。

また、この地には珍しい江戸時代初期の和時計はじめ、古今東西の時計をコレク
ションした1852年創設のすばらしい時計博物館があります。

生活の必需品でもある掛け時計ですが、この博物館の収蔵品を見ると、日時計か
ら始まる時計の歴史とともに、現代にも残るからくり時計はじめ、その形、大きさ、
デザインの多様性、遊び心の豊かさに驚かされます。

イスの座面の基本的な高さは同じですし、タンスの引き出しは四角くないと使い
づらいものですが、掛け時計は時間さえわかればフレームのデザインは千差万別。

丸、四角、星形などの形に加え、石、紙、ガラス、木、アルミなどの多彩な素材。

名画を文字盤にプリントしたものや、象嵌(ぞうがん)などありとあらゆる手法を
生かした仕上げ。

中には、時間が分かりづらいというコンセプトの時計もあります。

まさに、お使いになる人の個性に合わせた様々な選択が可能という幅広さを、掛け時計という生活用品
は持っているのです。

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