掛け時計専門店|掛け時計ワールドのブログ

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掛け時計の心臓 ~ムーブメント~

   

「時間はいつ始まったの」でも書いたように、現在でも300年以上前に発明された機械式ムーブメントがドイツを中心に生産され、実際に掛け時計や置き時計に使用されています。
ただ、これは多数の部品を精巧に組み立てるという熟練の技術が要求され、製品そのものは高価なものになってしまい、残念ながら日本国内ではすでに製造しているメーカーはありません。

長らく掛け時計や置き時計の心臓部を担ってきた機械式ムーブメントですが、こののち1900年初めにアメリカでモーターを使ったムーブメントが開発されました。
パタパタ時計、ロータリークロック、フラップクロックなどと呼ばれた、数字が書かれた薄い板が回転して時刻を表示するこの時計を、60年代-70年代に見られた方も多いはず。
一時、日本では時計メーカーだけでなく、ナショナル(パナソニック)や東芝などの弱電メーカーも製造していました。
ただ、この時計はモーターでフラップ(羽根)を回転させるという構造上、どうしてもモーターの厚みが必要なため、掛け時計などには不向きでした。
この後、トランジスタ時計、音叉時計など様々なムーブメントの時代を経て、いよいよ現代の時計の主流ムーブメントであるクォーツが発明されます。
ただ1927年にアメリカで水晶の性質を利用して生まれたこの時計は最初タンスほどの大きさでした。
このクォーツを日本が小型化・実用化に取り組み、東京オリンピックの年1964年に携帯可能なサイズの腕時計用クオーツを完成させました。
実は一時、日本は全世界のクォーツ生産数NO,1という輝かしい時代もありました。
続いて70年代になるとクォーツムーブメントの低価格化が進み、デジタルクオーツ時計が発売されるようになりました。
現在では、1999年の標準電波送信所が開設されたのを機に、クォーツ電波時計も人気となり、さらに進化したどこででも電波を受信できる衛星電波時計も、セイコーシチズンから発売されています。

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